『紫微斗数』に関する書籍がひさびさに出版されました。その名も『紫微斗数 作盤便利帳』。
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ぼくは運命論者として、『現状に不満がある場合は動け』と判断しています。ただし、どういう不満かにもよるので、その感情を占います。ぼくが占いを使う場合、相談者の《本心》を占うのです。「動くな」という時期でも、動く人は動きます。「やるな」といわれても、やる人はやります。そういった性格を読みとるのが一流の占い師なのです。
占いや霊感というのは、現象を当てることはできません。結果を当てることも、本質的には不可能です。まれに当たることはあります。占いや霊感が当たるのは、その人の本質と心理面と、その価値観から生まれる衝動です。行動や結果は、推測にすぎません。これを知っていれば、まったく問題ないのです。
占いに携わっていると、その特別なことが頻繁に起こる。それは、とても印象的なことなので記憶に強く残っている。プロで食べている占い師なら、こういったことは理解できています。これを理解せずに、「魔法のようになんでも分かる…」と思っていたら、かなり痛い占い師さんです。
プロの占い師は、【なぜ占いが外れるのか…】この部分を徹底的に研究しています。占いには、霊的な能力を使うものと学問としての占術があって霊視の場合は、相手の声色がポイントです。怒っているのか、焦っているのか？元気をなくしているのか？まずその人が今、どのような精神状態なのかを直観で読み解くわけです。相談者の話を聞いているうちに、脳内に映像が浮かび上がってくるのです。
じつはタロットや易も、似たようなものです。展開法はある程度決まっていて、現れた絵柄や数字はそのつど異なります。出た絵柄や数字をどのように解釈するかそれは占い師の直観だったりイマジネーションを使うのです。
【五感をフル回転させる】
これが占いの基本です。けして、五感を無視し、六感で感じ取るのではありません。初心者がタロットを引いたり、易で卦を出した時に結果を外す。それは単純に、カードや八卦の解説書を読みあげているだけだからです。
例えば恋人のカードが出たから、「恋愛がうまくいくよ」と解釈するのは早とちりですね。カードが眼に入って来た瞬間、雰囲気を感じ取ることです。易で出た陰陽の配列から、「あ、おそらくこうかも」と感じ取ったことを声に出してみる。
間違っていても、ピントのずれた返答でも、相手が解釈をしてくれます。「試験が受かるか？」という質問に対し…易を立てたら吉だったタロットが良いカードだった。その場合、「はい、受かりますよ」と言ってはいけません。そのときのインスピレーションで「あぁ、この人は受かるな」という確信を得たら、「○○したら受かるよ」「でも、○○したら落ちるよ」と伝えるのです。その人の本質を考慮して、現状の実態を見抜くのです。
そこから《類推》して、「おそらくこうなる…」といったひらめきを感じ取る。それが、当たる占いです。単にカードをめくって、「吉だったら良くなる…」「凶だったら悪くなる…」という判断ではありません。それだと占いではなく、占いのようなゲームです。
占い師というのは、「なんとかして幸せになってほしい」と、こう考えるのがプロです。自分の体調が悪いときや、身の上に悩みごとがあると、気が散ってしまうでしょ。そういうときは、積極的に占わないようにする。また、相談者が、「当ててみろ」というような態度のときも、占ったりしません。なぜならプロというのは、占いの仕組みを熟知しているからです。