前回、易における「時」の話をしました。
今が、どういう時なのか。
それを見ることの大切さを。
でも、時は止まっていません。
常に、動いています。
常に、変化しています。
易を学ぶということは、
この「変化」を読む力を
育てることでもあります。
────────────────
易は、変化の学問
易という字は、
「日」と「月」を組み合わせた
形からできています。
太陽と月。
昼と夜。
陰と陽。
それらが入れ替わり、
巡り続けることを
表しています。
────────────────
変化には、向きがある
ここで大切なのは、
変化には「向き」があるということです。
ただ動いているだけではなく、
どちらに向かって
動いているのか。
それを見るのが、
易の視点です。
冬至の話を思い出してください。
陰が極まって、
陽が生まれ始める。
変化の向きが、
切り替わる瞬間でした。
復の卦も、同じです。
地の下に雷がある。
まだ動きは見えなくても、
内側では、
始まりが生まれている。
上に向かう変化が、
すでに始まっているのです。
────────────────
変化の途中を、見る
占いで人を見るとき、
その人の「今」だけを
見るわけではありません。
その人が、
どこから来て、
どこへ向かっているのか。
その流れの中の「今」を
見ています。
たとえば、
誰かが悩んでいるとします。
その悩みは、
突然現れたものではありません。
何かの流れの中で、
今、そこにある。
そして、その悩みも、
やがて変化していきます。
占いは、
その変化の向きを
読み取ります。
今は辛い時期でも、
向きが変わり始めているなら、
それは、
これから上向いていく
流れの中にいる、
ということです。
────────────────
変わるものと、変わらないもの
ここで、もう一つ
大切なことがあります。
易には、
「変易」という考え方があります。
すべては変化する。
止まっているものは、
何一つない。
でも同時に、
「不易」という考え方も
あります。
変わらない法則。
変わらないリズム。
一見、
矛盾しているように
聞こえるかもしれません。
すべてが変化するのに、
変わらないものがある、とは。
でも、これこそが
易の核心です。
変化するからこそ、
変わらない法則が見える。
変わらない法則があるからこそ、
変化が読める。
冬の後には、
必ず春が来る。
これは、変わらない法則です。
でも、
冬から春への変化の仕方は、
毎年、違います。
その違いを読み取りながら、
でも、変わらない流れを
信じることができる。
それが、
変易と不易を知る、
ということです。

