占い師にとってカリスマ性は少なからず必要になります。では、いったい、どうやってカリスマ性を磨くのでしょうか?それは、言葉の力なのです。
ただ単に「言葉」といっても、感情や思念を含むと、すごく大きな影響を及ぼすんです。人間同士のコミュニケーションを支えるのは言葉による会話です。日本には古くから言霊(ことだま)といって「言葉には霊力が宿る」と考える信仰がありました。呪文を唱えたり、護符とか霊符という文化が、言葉や文字の力を信じている証です。一字一句違わない、まったく同じセリフでも、そこに感情が入り込むと別の印象を相手に与えます。その人の想いが言葉に載って発せられるわけです。
■声のトーン
■アクセントの付け方
■顔の表情
■言葉と言葉との間の取り方
など、複数の要因が考えられます。
例えば、あなたが失敗や欠点を指摘された。たしかに、その指摘は間違っていないし内容に関しても納得できる。にもかかわらず「なんだか言い方が気に入らない」と思った経験はないでしょうか?なぜかというと…態度が横柄だったり、立場が部外者だったり、という理由があるからです。
これらは、なにもトーンやアクセントの差だけではありません。人が嬉しく感じたり、イラッとしてしまうのは、言葉に《乗った》相手の感情を察知するからです。そう考えると、言葉に宿る力は感情とか想いという『念』であり『霊的な力』であることもうなずけます。
では、文章ではどうでしょう。業務上の書類には、感情は含まれません。しかし文章での《対話》となると、そこに感情が乗ります。近年ではLINEやSNSなどネット上でのコミュニケーションが対話の主役となりました。文章から「暖かさ」を感じたり「嫌味」を覚えたりするのは、書き手の感情が文章に反映されるからです。
どんなに丁寧に取りつくろっても書き手の想いが強ければ、感情は文章に出てしまう。感情が乗った言葉や文章は、聞き手や読み手の感覚を刺激します。仕事でのやり取りや、事実だけを伝えたい場合、相手の感情を刺激すべきでないので慎重に言葉を選ぶ必要があります。
「あの時、こういえばよかった」
「こう書けばよかった…」
なんて後悔することもあります。
ふとした一言、ふとした一文が、失敗の元になった。そんな経験、誰でもあるはず。その時の一言や一文には、感情が含まれているからです。言葉や文章に乗ったマイナスの気持ちを感じ取りトラブルに発展したわけです。言葉や文章に気を配ることは人間関係に気を配るということ。とはいっても、感情的になっている時に、言葉ジリや文面を取り繕っても、そこには自我が押し出てしまいます。そこで必要となってくるのが《感情のコントロール》です。小手先でごまかすのではなく、まず根本の感情を整えてから。じゃないと言葉や文章は操縦できません。