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易が教える、時を見る力

占いを学び始めると、
こんな問いが浮かんできます。

「今の自分は、どの段階にいるのか」

まだ初心者なのか、
もう中級者なのか。
いつになったら、
人を占えるようになるのだろうか。

その答えを、
早く知りたくなります。

でも、易は教えてくれます。
その問いに答えを出すより、
もっと大切なことがある、と。


易における「時」

易には、「時」という考え方があります。
それは、良し悪しを判断するためのものではなく、
今どんな流れの中にいるのかを見る視点です。

64ある卦のそれぞれに、
「その卦の時」があります。

たとえば、冬至の頃。
陰が極まり、
陽が生まれ始める時期。

これを易では
「復」の卦で表します。

地の下に、雷がある。
まだ地上には現れていないけれど、
エネルギーは、すでに動き始めている。

これが、復の時です。

春になって、
万物が芽吹き始める時期。
これは「泰」の卦の時。

天と地が交わり、
すべてが通じ合う時です。

このように、
易は「時」を見ます。

今が、どういう時なのか。
それを知ることが、
易を学ぶ入り口です。


時中という考え方

易には「時中(じちゅう)」という
言葉があります。
時の中心を得る、という意味です。

でも、これは
「ちょうど真ん中」という
意味ではありません。

その時に、
ふさわしい在り方をする。
それが、時中です。

冬には、冬のやり方がある。
春には、春のやり方がある。

夏のやり方を冬に持ち込んでも、
うまくいきません。

今が、どういう時なのかを見て、
それに合った行動をとる。
それが、時中です。


復の時は、止まっている時ではない

ここで、
よくある誤解があります。

復の卦は、
「まだ何もしない時期」
だと思われることがあります。

でも、それは違います。

復の卦を見てください。
地の下に、雷がある。

雷は、すでに動いているのです。
地上にまだ現れていないだけで、
内側では、確実に動いている。

復の時は、
「何もしない時」ではなく、
「内側で動き始める時」です。


完璧になってから、ではない

占いを学んでいる人が、
よく言います。

「もっと勉強してから、人を占います」
「自信がついてから、始めます」

その気持ちは、分かります。

でも、易は教えてくれます。
完璧になってから動くのではなく、
今できることを、今やる。

それが、時中だと。

復の時には、
復の時にできることがあります。

地上に大きく現れることは
まだできないかもしれない。

でも、内側で動くことは、
もう、できる。

小さく始めることは、
今すぐ、できる。


動きながら、育てる

占い師として活動するということは、
完成してから始めるものでは
ありません。

動きながら、
育てていくものです。

最初は、小さな一歩でいい。
友人を占ってみる。
練習会に参加する。
少しずつ、人前に立ってみる。

その積み重ねの中で、
「時を見る力」も
育っていきます。

復の卦のように、
内側で準備をしながら、
でも、動きは止めない。

それが、今のあなたの時中です。


時を見る力は、行動の中で育つ

易を学ぶということは、
この「時を見る力」を
育てることでもあります。

自分が今、
どういう時にいるのか。
相手が今、
どういう時にいるのか。

それを見る目を、
養っていくのです。

でも、この力は、
座学だけでは育ちません。

実際に人と向き合い、
占いながら、
少しずつ育っていきます。

「まだ早い」と
思うかもしれません。

でも、復の卦を
思い出してください。

雷は、すでに動いています。
あなたの中にも、
すでに動き始めているものがある。

先のことが見えなくても、
今の一歩は、ちゃんと意味を持っています。

立ち止まりながらでもいい。
迷いながらでもいい。

それでも、人は進んでいます。

気づかないほど静かに、
でも、確かに。