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西洋手相と東洋手相

手相と言うと、イメージするものはアジア、東洋といった
イメージをもっている人が多くいますが

実は多くの方が受けたことのある手相占いは
東洋手相が主流ではないのをご存知ですか!?

意外かもしれませんが
日本で広まっている手相のほぼ全てが『西洋手相』なのです。

そして実は日本では江戸時代後期に
東洋手相をもとにした手相の研究が盛んにされてました。

もともと手相術が生まれたのは
およそ3000年前~5000年前のインドと言われています。
インドで始まった手相は、シルクロードを通って中近東へわたり
ヨーロッパや北アメリカにも伝わったのが西洋手相として発展しました。

一方、東洋手相は、仏教とともに中国に伝わり、そこで易学を取り入れ
さらなる発達をした後に日本にもたらされたと言われています。

さて西洋手相と東洋手相はどんな違いがあるのでしょうか。

~西洋手相の特徴~
西洋手相術では、簡単にいうと個人の人柄や持っている才能、様々な運気を見ます。
主に手のひらを「丘」という10の領域にわけて見ます。
また指や爪、手の出し方など様々な観点で運命を見ていきます。

~東洋手相の特徴~
東洋手相術では親子や夫婦関係など、本人とその家族を含めた総合的な運勢として読み取ります。
東洋手相での手相は、あくまで人相の一部としてみられることが多かったようです。

また、陰陽五行、易経の思想をよく受けて手のひらを9つのエリアに分けて「宮」と呼んでいます。
西洋は個人の能力を追い求め、東洋は家族関係を重んじるという違いがあると言えます。

本格的に手相がヨーロッパに普及したのは19世紀です。
当時のフランスの手相家であるデバロールとダルパンチーニが
「西洋手相」の基礎を作ったと言われています。

その後、英国の手相研究家キロー(ウィリアム・ジョン・ワーナー)が登場しました。
彼は14歳で手相の本を書き、インドにわたり2年間手相を学び
ロンドンに戻って実践と研究を進めたようです。

そして著名人の手相を占って見事に的中させたことで人気者になり
1894年に発行した手相占いの本「手の言葉」が世界に革命を起こしたのです!

そんな経緯から、キローは「近代手相学の元祖」と呼ばれています。
キローの西洋手相学が日本に紹介されたのは、明治時代末期~大正初期のことです。

中国式手相占いが主流だった当時の日本でしたが
キローにより西洋手相の考えが入り、現在でも日本の手相は西洋手相学が元になっています。

東洋手相はその読み取りがやや複雑ではあるものの
西洋手相と共通する点も多いので、併用することも十分可能なのです。