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難しい占いはプロになってから時間をかけて勉強すればよい

 来月は、続々と電話占い師がデビューします。しかし、その反面、オーディションに受からないというひとも存在します。人は占い師になろうとするとき、まず「占いを勉強しよう」とするでしょう。ところが、ここにひとつの大きな問題が隠れているのです。

 じつは、星占いにしてもカード占いにしても本に書かれたとおりの答えを告げると、おおむね《的外れ》な鑑定になるのです。たとえば、星やカードの意味を覚えるとき、まるで試験勉強のように丸暗記したら堅苦しい鑑定しかできなくなってしまいます。占星術やタロットは、語学に似ています。

 This is a pen.を教科書では「これはペンです」と説明しますが、そんな日本語を使うひとませんよね。辞書とにらめっこして翻訳すると、かた苦しい文章になってしまいます。また、古い解説書を信じてしまったら時代錯誤な答えになってしまいます。ということで、意味を四角四面に覚える必要はないのです。もちろん古典を読むのは大事。ぼくもプロの占い師になってから昔の良書をたくさん読み込みました。でも最初は数秘術とタロットが一番です。

 タロットにはたくさんのキーワードがあります。たとえば『魔術師』のカードなら、技術の向上・物事の始まり・独創的・創造・器用・柔軟な対応・個性・才能・変化・開始・好奇心・意志・応用力・出会い…といった意味があるのです。これをすべて暗記しておく必要はありません。ただ、そのカードの本質にこめられている物語を理解しておけばいいのです。そこさえ踏まえておけば、インスピレーションが湧きます。逆にキーワードを覚えてしまっていると、素直な直感を妨げてしまうことにもなります。

 さて、タロットは占いの登竜門ですがその基礎となっているのが数秘術なのです。何度も言いますが、難しい占いはプロになってから時間をかけて勉強すればよいのです。高等な占術ができないからといって、恥ずかしいことではありません。タロットだけ、手相だけでこの道30年という先生もいます。ぼくの元にも、本を出版されている先生が習いにきてくださいます。占いの勉強とは、そういうものなのです。

たいせつなのは一日も早くプロになること。そのためには、まずひとつ、得意な占術を身につけましょう。